芸術の現場では、種々の思いや疑念、躊躇や確信が、日々生まれては消えていっている。
ここでは、芸術表現の「過去」「現在」「未来」に関連する種々の声や思い、願い、訴えを、
ポスター化・ステートメント化してみることで、
あらたな提案や議論のポイントを生み出すことができるのではないかという考えに基づいて、
ポスターの展示およびテンポラリーなオフィス機能を核とする、議論のためのプラットフォームの構築を目指す。
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POST-ER OFFICE はディスカッションのためのプラットフォームです。テーマを限定することなく、様々な討議を行います。わたしたちが行うのは、ディスカッションのためのA1サイズのポスター制作と、日程の調整、ディスカッションの運営のお手伝いになります。会場は、事前ミーティングのためのオフィス・スペース(奥)と、ディスカッションを行うミーティング・スペース(手前)に分かれています。最初は何もない白い壁が、会期が進むにつれてポスターで埋め尽くされていくことになるはずです。ディスカッションへの参加はもちろん、ディスカッション企画のご提案も受け付けています。オフィスにてスタッフにお声掛けください。
プラットフォームという概念を初めてアートの分野で目にしたのは2002年に開催されたオクウィ・エンヴェゾーのドクメンタ11においてでした。展覧会に先立つディスカッションを、プラットフォームと呼びました。今回のPOST-ER OFFICEは、それに先立つ1997年のドクメンタ10でカトリーヌ・ダヴィッドが企画した“100 days, 100 events”の要素も取り入れています。会期の100日間、毎日、異なるレクチャーやワークショップ、ディスカッションを行ったのです。あるいは、ハンス=ウルリッヒ・オブリストのマラソン・プロジェクトでもいいでしょう。長時間にわたって、ひとつのテーマに関して様々な立場の人が入れ替わり立ち替わり登壇してプレゼンを行いました。何かを行うことだけでなく、何かを行うための環境を提案することもまたアートの重要な機能だと言えるでしょう。POST-ER OFFICEは、そうした試みのひとつなのです。会期は26日間、会場には目を惹くものや、耳を刺激するようなものは何もないはずです。残念なことですが、その分、ディスカッションへの参加や、スタッフとの会話を楽しんでいただけたらと思います。プラットフォームという名称は、フェリックス=ゴンザレス・トレスの "Go Go dancing Platform !" も想起させます。彼に倣って、"Go Go discussing Platform !"となるよう努めます。
POST-ER OFFICE実行委員会は、CAMP、blanClass、基礎芸術の3グループの有志によって構成されています。スタッフにはボランティアで協力いただいている方もいます。情報の共有には最大限、努めますが、その場で即座に対応できない場合も予想されます。そのような場合は問題点、懸案事項としてお教えいただければと思います。ポスターをご希望の方はスタッフにご相談ください。
期間:2016年10月15日(土)〜11月13日(日) ※月曜休み
時間:11:00〜19:00
場所:トーキョーワンダーサイト本郷 3階(東京都文京区本郷2-4-16)
入場料:無料
【 ミーティング予定 】
【 アクセス 】
御茶ノ水駅(JR中央線・総武線:御茶ノ水橋口/東京メトロ丸の内線:1番出口)
水道橋駅(都営地下鉄三田線:A1出口/JR総武線:東口)
本郷三丁目駅(都営地下鉄大江戸線:3番出口/東京メトロ丸の内線:1番出口)
各駅より徒歩7分
【 ポスター販売 】
準備中
【 参加者 】
菅谷奈緒+バーバラ・ダーリン、前後(神村恵+高嶋晋一)+外島貴幸、でもいかない、history in art、ウラブラ(野本直輝+宮澤響)、笠原恵実子、オキュパイ・スクール、セクシャル・マイノリティーを考える会、眞島竜男
【 スタッフ 】
井上文雄、小林晴夫、杉田 敦、安部祥子、宮澤響、河口遥、山本聡志、野本直輝、齊藤哲也、湯浅千紘、倉茂なつ子
【 主催 】
トーキョーワンダーサイト
【 協力 】
CAMP、blanClass、基礎芸術